仕上がったスーツのサイズを大きく直すことは可能?
アフターケア
こんにちは!アプンティートの高田総一郎です。
「太ったらスーツのサイズを大きくできるんですか?」
先日のお客様からこんなご質問を頂きましたので、答えを書かせていただきます。
ジャストサイズは体型維持に繋がる
まずご質問にお答えする前に書かせていただくのですが、
アプンティートでは、体型維持をしていただくためのサイズ感としてジャストサイズをお勧めしております。
なぜジャストサイズが体型維持に繋がるかと言いますと、
ご自身の身体にフィットしたサイズ感で着ていただくことで、少し体重が増えた際に
「サイズが小さい、太ったかも…」
とすぐに気づくことができ、痩せなければいけないという意識が働くからです。
ということもあり、大きくできたとしても一言で「できないです(笑)」とお答えしたいところなのですが、よく頂くご質問ですので、今日は大きくすることが可能かどうかを書かせていただきます。
サイズを大きくできるのか?
縫い代に余りがあれば、基本的には可能です。ただ物によってできない場合があるため注意が必要です。
縫い代(ぬいしろ)とは、2枚の生地を縫い合わせる時の、縫い目と裁ち目のあいだの部分のことで、折り紙でいう「のりしろ」のようなものです。(※厳密には違いますが分かりやすい表現としてです)
既製品の場合
物によると思いますが、既製品の場合は基本的に難しいです。これは、縫い代に余りがほとんど無い場合が多いからです。理由はメーカーによってそれぞれだと思いますが、私が以前に働いていたアパレルメーカーでは、コストをできる限り抑えるために縫い代に余りを持たせず、少しでも1着当たりに使用する生地の分量を減らしていました。
先日、スーツリフォームの専門店の方ともお話しましたが、見解は同じでした。
オーダースーツの場合
2~3cm(1サイズ弱~1サイズ)であれば大きくすることが可能です。(サロンにもよります。)
オーダースーツの場合は縫い代に多少の余裕を持って生地を裁断する場合が多いです。と言うのは、サイズ調整をするためです。
アプンティートでも、私から見て仕上がりのバランスがおかしい場合(特殊体型で初めてのお客様など)、お客様がサイズに違和感を感じる場合は調整させていただくのですが、大きく調整が可能なのは縫い代に余裕があるからです。
以前こんなお客様がいらっしゃいました。
「折角、初めてオーダーをするんだから、パンツを細みに作ってみたい!」
お客様のご要望で比較的細みにパンツを仕上げさせていただいたところ、「高田さん、ごめん。ああ言ったけど、もう少しだけ太ももを大きくすることできる?カッコよくて気に入ってるけど、仕事に支障がでそう・・。」
オーダーの際、細かく採寸をさせて頂き、さらにスーツのサンプルでサイズ感をご確認していただいた上で型紙を作成し、生産しておりますので、ほとんどの場合はそのままお渡しできるのですが、稀にこういったケースがあります。
縫い代に余裕を持てば、万が一のこんなケースにも対応が可能になります。
アプンティートで調整できる部分
ジャケット
胴回り幅・・・2~3cm大きくすることが可能
パンツ
ウエスト・・・3~4cm大きくすることが可能
ヒップ・・・3~4cm大きくすることが可能
太もも~裾幅・・・1~1.5cm大きくすることが可能
既製品は大きくお直しすることが難しいですが、オーダーであれば、1サイズ弱であれば大きくすることができます。
しかし、極力型が崩れないようにするものの、最初に作ったものから無理矢理広げることになるため、ややバランスが崩れます。
仕上がり後の「調整程度の修正」と、「太ったから大きくしたい」はかなり違います(笑)
最悪の場合のご要望はもちろんお受け致しますが、極力体型維持に気をつけていただき、素敵にスーツを着こなしていただくことをお勧め致します。
ぜひ参考にしてみてください!
愛知県名古屋市東区葵
経営者専門オーダースーツサロン Appuntito(アプンティート)
代表 高田総一郎